« モスクワ原子力研究センターで火災(2012年02月05日)/ロシア政府「脅威は無い」→グリーンピース・ロシア「深刻な懸念」 | Main | 原子力教育支援情報提供サイト「あとみん」(文部科学省委託事業→制作:財団法人日本原子力文化振興財団)が2012年3月31日で閉鎖 »

Feb 10, 2012

警告:米国北部バーモント州の湖と川で魚から微量(1キログラム当たり2ベクレル程度)のセシウム137とストロンチウム90を検出(フクシマ由来の放射能汚染とは関係ない)

現地メディアの報道(2/7付けEnformable、2/8付けWCAX)およびバーモント州健康局の測定データによると、バーモント州フランクリン郡カーミ湖と近くを流れるコネチカット川の魚の可食部から Cs-137 が 52.8 pCi/kg 、非可食部(骨、頭部、ヒレ、ウロコを含む)から Sr-90 が 68.7 pCi/kg 、それぞれ検出されている。測定単位が「ピコキュリー」となっているが「ベクレル」に換算するといずれもおよそ 2.0 Bq/kg くらいだ。冒頭の画像はバーモント州フランクリン郡カーミ湖の地図。

本件は2年前から問題になっているそうなのでフクシマ由来の放射能汚染とは関係ない。原因として近くの原発や過去に行われた核実験の影響が指摘されている。当局とメディアの発表は例によって「微量だ」「食べても危険は無い」「カリウム40はセシウム137の500倍だ」など「安心の宣伝」となっている。

しかし、魚から1キログラム当たり2ベクレル検出となると気になる方も多いと思う。当局の発表をそのまま信じる訳にはいかない。北米への避難を検討している方には慎重な調査をお勧めする。

下記は2/8付けWCAXニュース映像(英語、最初に15秒程度のCMが入る):

なお余談だが、バーモント州健康局のホームページを調べているとヨウ化カリウム配布プログラムの情報があった:
Potassium Iodide Distribution - Vermont Department of Health(英語ページ)
原発周辺の住民に対するヨウ化カリウム配布を説明している。日本の自治体もこのくらいの事はやって欲しい。

○バーモント州健康局による測定データ:
Lake Carmi and Connecticut River Preliminary Fish Test Results Comparison / Vermont Department of Health(PDF、56KB)(魚拓キャッシュ

○出典ニュース(2件、いずれも英語ページ):
Cesium and Strontium detected in Vermont Fish from Connecticut River Enformable
Radioactive fish found in northern Vt - WCAX.COM Local Vermont News, Weather and Sports-

○関連:
警告:カナダや米国(アメリカ合衆国)といった北米への避難には慎重な調査が必要
バーモント州フランクリン郡カーミ湖(Googleマップ)
A Healthy Environment - Vermont Department of Health(バーモント州健康局ホームページ)
バーモント・ヤンキー原子力発電所(バーモント州健康局ホームページ)
ブラウザで動く放射線・放射能の単位換算ツール(簡易)

|

« モスクワ原子力研究センターで火災(2012年02月05日)/ロシア政府「脅威は無い」→グリーンピース・ロシア「深刻な懸念」 | Main | 原子力教育支援情報提供サイト「あとみん」(文部科学省委託事業→制作:財団法人日本原子力文化振興財団)が2012年3月31日で閉鎖 »

放射能対策」カテゴリの記事

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 警告:米国北部バーモント州の湖と川で魚から微量(1キログラム当たり2ベクレル程度)のセシウム137とストロンチウム90を検出(フクシマ由来の放射能汚染とは関係ない):

« モスクワ原子力研究センターで火災(2012年02月05日)/ロシア政府「脅威は無い」→グリーンピース・ロシア「深刻な懸念」 | Main | 原子力教育支援情報提供サイト「あとみん」(文部科学省委託事業→制作:財団法人日本原子力文化振興財団)が2012年3月31日で閉鎖 »