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Oct 07, 2011

殉職率は黒部ダム工事の約88倍/福島第一の作業員死亡3人目

大雑把に試算してみたところ、福島第一の作業員の殉職率は黒部ダム工事の約88倍になった。また、福島第一の作業員の殉職率が黒部ダム工事の殉職率と同等になる作業員延べ人数を逆算すると約17万人となった。

以下、試算の根拠:

○黒部ダム工事
・作業員延べ人数:10,000,000(「1,000万人を超え」)
・殉職者:171
・殉職率:0.00171%
黒部ダム - Wikipedia

○福島第一
・作業員延べ人数:
・殉職者:3
・殉職率:0.15000%
asahi.com(朝日新聞社):福島第一の作業員死亡 事故後3人目「被曝と関連なし」 - 社会
【放射能漏れ】福島第1、作業員たちは今 放射線と対峙、自ら突入…2000人の闘い+(1-4ページ) - MSN産経ニュース

●殉職率の比:87.71929825
 福島第一の殉職率÷黒部ダム工事の殉職率
=0.15000%÷0.00171%

●福島第一の作業員の殉職率が黒部ダム工事の殉職率と同等になる作業員延べ人数:175,439
 福島第一の殉職者÷殉職率の比
=3÷87.71929825


以下、関連報道:

(報道ここから)

福島第一の作業員死亡 事故後3人目「被曝と関連なし」
2011年10月6日22時32分
 東京電力は6日、福島第一原発で働いていた50代の男性作業員が、同日朝に死亡したと発表した。事故の復旧にあたる作業員の死亡者は3人目。東電は、被曝(ひばく)や過重労働が直接の死因ではないと見ている。遺族の意向なども踏まえて死因は公表しなかった。
 東電によると、男性は5日午前7時10分ごろ、作業開始前に体調不良を訴え、福島県内の病院に搬送された。8月8日から計46日間、原発内でタンクの設置作業に従事していた。
 復旧作業にあたる作業員のうち、5月に心筋梗塞(こうそく)で男性1人が亡くなり、8月にも急性白血病で男性1人が亡くなっている。東電はいずれも作業被曝との関連はないとしている。
asahi.com(朝日新聞社):福島第一の作業員死亡 事故後3人目「被曝と関連なし」 - 社会

(報道ここまで)


参考:
黒部ダム - Wikipedia
【放射能漏れ】福島第1、作業員たちは今 放射線と対峙、自ら突入…2000人の闘い+(1-4ページ) - MSN産経ニュース


2011.10.12(水)06:50追記:
他のデータから試算し直ししたところ、福島第一の作業員の年間死亡率(0.3%)は国内建設業の死亡率(0.15%)の約2倍となった。しかし、これは事故死のデータであり、病死などその他の原因を含んでいないため、このまま比較はできないと思う。そもそも、これまで福島第一の作業員について「事故死」の報告が全くないのは不思議だ。事故死だけ見ると福島第一は非常に安全な現場ということになる。

○算出根拠:
・「原発周辺には北海道から沖縄まで、全国の建設会社から2千人が集まる。」(上記で引用した報道の「2/4ページ」より)
・「のべ」ではなく作業員数が常時2000人とした。
・東電社員の死亡は報道されていないので0人とし、試算から除外した(計算は外注作業員のみ)。
・半年なので1年分は倍の6人とした。
・死亡率=6人/2000人=0.3%
・「損害保険料率算出機構」(PDF、127KB)(魚拓)によると、建設業の死亡率(1995年)は0.15%。
・「全国仮設安全事業協同組合」(魚拓)によると、日本における建設業労働災害死亡者数は十万人あたり10人程度(2004年で10.2人)、すなわち0.102%程度

○出典;
労働災害死亡事故について-建設業・製造業・林業・鉱業の業種別特徴と主な事故事例-(PDF、127KB)(魚拓)(「ディスクロージャー|損害保険料率算出機構」(損害保険料率算出機構
日本と他の先進国との比較|建設労働災害の実情|全国仮設安全事業協同組合 (アクセス)魚拓)(全国仮設安全事業協同組合


※2011.10.17(月)11:40追記:
コメント欄で指摘された通り、10/15(土)時点で「延べ約48万人」と報道された。冒頭で試算した黒部ダム工事の殉職率と同等になる作業員延べ人数約17万人と比較すると、殉職率は約3分の1(2.736分の1)となる。黒部ダムの延べ人数は「1,000万人を超え」ということなので、実際には約3分の1より大きくなるだろう。しかし、10/12の追記と同様、黒部ダムのデータも事故死が中心となっているようなので、高い精度で試算を行うためには他のデータによる検証が必要になる。


(報道ここから)

使用済み防護服、山積み=48万人分以上、Jヴィレッジに
時事通信 10月15日(土)20時10分配信
 東京電力福島第1原発事故で、東電は15日、作業員らが中継拠点とするスポーツ施設「Jヴィレッジ」(福島県楢葉町)の雨天サッカー練習場に、使用済みの防護服やかっぱ、下着類を詰めた袋が山積みされている様子の写真を公開した。
 東電によると、3月の事故発生からでき始めた山の高さは人の背丈をはるかに超え、体積で約4000立方メートルある。福島第1原発ではこれまでに延べ約48万人が働いたが、1人が1日2着使う場合もあるため、48万セット以上あるという。 

使用済み防護服、山積み=48万人分以上、Jヴィレッジに (時事通信) - Yahoo!ニュース

(報道ここまで)

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Comments

「延べ」を考えずに計算してませんか?
毎日の作業員数は不明だけど、仮に2000人とすると半年で2000人×180日=延べ36万人ですよ。東電社員だけでも300~700人/日という記事もあったので、1日の作業員数はもっと多くなるでしょうが。
半年で死者3人が多いかどうかは今後の解析によると思いますが、平成22年簡易生命表(男)によると20歳から59歳(作業員の年齢と想定)までの人間が1年の間に死ぬ確率は0.21%(各年代同人数と仮定)。単純に考えると半年では0.105%の方が亡くなるのが平均。半年で3人が亡くなったとすれば平均的には母数は約2857人。つまり作業員数(延べではない)が2875人より多いか少ないかが問題になると思います。
もちろん作業に従事しているくらいだから、平均以上に健康な人の比率が多いだろうから、単純にこの計算は合わないとは思いますが、黒部ダム工事の88倍の死亡率よりかは現実に近いかと思います。

Posted by: taka | Oct 12, 2011 at 12:20 AM

taka 様

追記にて「事故死」についての死亡率の試算を掲載しました。福島第一は事故死については「安全な現場」のようです。これと「平均以上に健康な人の比率が多い」ことを合わせると、何か不思議な事が起こっているように思います。

Posted by: 中村友一 | Oct 12, 2011 at 07:12 AM

延べ作業員数が記載された記事がありました。今後の計算のご参考に。
10月15日時点で延べ約48万人だということ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111015-00000091-jij-soci

Posted by: taka | Oct 16, 2011 at 09:56 AM

taka 様

関連報道として追記しました。いずれにせよ、福島第一の現場は「事故死」に関しては安全な環境にある(作業負荷が少ない)ようです。

Posted by: 中村友一 | Oct 17, 2011 at 11:45 AM

たまたまここ見つけて、「あ、延べ人数勘違いしてるなぁ」、と思ったらやっぱり指摘いっぱいありましたねwww
ちなみに、黒部ダムの殉職者数は、分かっている人数だけです。さらに、黒部の延べ人数も身元の分かっている人だけです。何かしらいざこざがあると、次の日にその人がフッと消えるなんてことは日常茶飯事だったそうですよ?
原発より人間の方が怖いです。
まぁ、明日はマヤ暦で世界が終るのでどうでもいいんですが。

Posted by: ペッパー | Dec 21, 2012 at 12:24 AM

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