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Jul 28, 2011

環境省が新法制定か/国が瓦礫・汚泥処理に動き出した

全国的に放射性物質を拡散させる瓦礫・汚泥処理の問題についてはこのブログでも何度も取り上げてきたが、環境省が新法制定に動き出した

現状の「前例が無い」状態のままで「お役所仕事」では処理しきれないこということのようだ。

まだ限定的な報道しかないため色々な可能性が考えられるが、年間10μSvのクリアランスレベルだけは死守して欲しいと思う。

すでに報道されたように、クリアランスレベルをはるかに超えていても「10万ベクレル以下」の汚染物であれば処理後の隔離処理でクリアランスレベルを守ればOKとするつもりだろう。

また、「学校や幼稚園の校庭・園庭については、表土と下層の土の入れ替えなどの放射線低減策への国補助25日成立の補正予算に組み込まれた」というのは福島県の除染マニュアルのような事業だと思われる。

放射性物質による汚染物は、近づかない、動かさない、燃やさない、といった対応が正解だと思う。大胆な隔離処置を国が実施しなければ本質的な解決にはならない

このように「緊急事態法」のような発想を許すならば、今まで(原発事故以前)莫大な時間と費用をかけて進めていた放射性廃棄物処理は一体何だったのか、という話になる。

これまで地元・北九州市の話だけであったが、このまま進行するようであれば国政の場に焦点が移ることになる。引き続き関連する動静に注目したい。


以下、昨日からの環境省の動きに関する報道2件を引用する:


(引用ここから)

<放射性物質>土壌汚染に対応した新法制定を環境省検討
毎日新聞 7月27日(水)8時33分配信
 福島第1原発事故で、国内では初めて広範囲の地域が放射性物質で汚染された。放射性物質による土壌汚染に対応する法律はなく、環境省は新法を制定する方針。
 文部科学省は、学校の屋外活動の制限に関し、限界放射線量を毎時3・8マイクロシーベルト(年間20ミリシーベルト)に設定したが、数値を下げるべきだとの意見が続出。5月に「年間1ミリシーベルト以下」という目標を掲げた。学校や幼稚園の校庭・園庭については、表土と下層の土の入れ替えなどの放射線低減策への国補助が25日成立の補正予算に組み込まれた。【木村健二、大野友嘉子】 .最終更新:7月27日(水)8時33分
<放射性物質>土壌汚染に対応した新法制定を環境省検討 (毎日新聞) - Yahoo!ニュース


汚染がれき、国が直接処理へ…新法で枠組み
読売新聞 7月28日(木)3時1分配信
 政府・民主党は27日、東京電力福島第一原子力発電所事故により放射性物質に汚染されたがれきなどの廃棄物や土壌の処理を急ぐため、国が直接処理することを柱とする特別措置法を議員立法で制定する方針を固めた。
 現行法が原発敷地外の環境中への放射性物質の大量飛散を想定していないためで、新たな法的な枠組みとなる。民主党は自民、公明両党に共同提案を打診しており、今国会での成立を目指す方針だ。
 同原発周辺は、住宅などの大量のがれきが放置されたままで、廃棄物処理法や土壌汚染対策法は放射性物質は対象外と明記されている。原子炉等規制法も、原発事業者による原発敷地内の廃棄物処理しか想定していない。このため、警戒区域の解除後に住民の早期帰宅を実現するには、汚染されたがれきなどを撤去、処分する枠組みが不可欠となっている。 .最終更新:7月28日(木)3時1分
汚染がれき、国が直接処理へ…新法で枠組み (読売新聞) - Yahoo!ニュース

(引用ここまで)


以下、関連記事ですでに引用しているが、「10万ベクレル以下」に関する報道3件を改めて引用する:

(引用ここから)

放射性物質:焼却灰 10万ベクレル以下なら埋め立て検討
 環境省は14日、福島県内の放射性物質に汚染されたがれきの焼却後の処理について、放射線を遮蔽(しゃへい)して一時保管するよう要請していた汚染濃度の高い焼却灰のうち、放射性セシウムが1キロあたり10万ベクレル以下なら埋め立て処分を認める方向で検討を始めたことを明らかにした。これまでは同8000ベクレル以下の場合に埋め立てを認めていた。同日、開かれた安全性検討会で議論されたが、「基準」が緩和された格好となるため、住民の理解を得ることが課題となりそうだ。
 汚染がれきは、周辺住民の被ばく線量を年10マイクロシーベルト以下に抑えることを前提に処理方針を検討しており、放射性物質が濃縮される焼却灰の扱いが問題となっていた。
 同省は同10万ベクレル以下なら、排水処理を徹底する管理型処分場や屋根付きでコンクリート製の遮断型処分場への埋め立てを認める方向で1、2カ月後をめどに結論を出す方針。
 一方、排ガス用のフィルターがついていないタイプの既存施設でも汚染がれきの焼却に問題がないことが報告された。ほぼ全ての焼却場で処理が可能になるという。【江口一】
毎日新聞 2011年7月14日 20時53分(最終更新 7月14日 21時49分)
放射性物質:焼却灰 10万ベクレル以下なら埋め立て検討 - 毎日jp(毎日新聞)


10万ベクレルまで大幅引き上げ=福島の放射性がれき埋め立て基準-環境省
 環境省は14日、福島第1原発事故で放射性物質に汚染された恐れのある福島県内のがれきの焼却灰について、一般の最終処分場での埋め立てを認める放射性セシウム濃度の基準を、現在の1キロ当たり8000ベクレル以下から10万ベクレル以下まで引き上げる検討を始めた。同省の有識者会議で、地下水への汚染防止策を施すことなどで、安全に埋め立てができる条件を整理する。
 同省は先月、8000ベクレル以下なら埋め立てを認め、このレベルを超えると処分場に一時保管する方針を示した。ただ、東京都や千葉県の一般ごみから、8000ベクレルを超える焼却灰が相次ぎ見つかっていることなどから、一時保管後の処分方法の検討を急ぐことにした。(2011/07/14-21:00)

時事ドットコム:10万ベクレルまで大幅引き上げ=福島の放射性がれき埋め立て基準-環境省


2011年7月14日22時57分
放射能汚染焼却灰、埋め立て基準緩和を検討 環境省
 環境省は14日、放射能に汚染された福島県内のがれきの処理方針を緩和する方向で検討を始めた。現在は、焼却灰に含まれる放射性セシウムが、1キログラム当たり8千ベクレル以下の場合だけに最終処分場での埋め立てを認めているが、10万ベクレル以下なら埋め立てられるようにする。
 同省は「10万ベクレル以下なら安全性は高く、有識者の意見を参考に早期に結論を出す」としている。同時に、周辺住民の年間被曝(ひばく)量が10マイクロシーベルトを下回るような対策も検討する。これまで8千ベクレルを超えた場合は、最終処分場などでの一時保管を求めてきたが、放射能に汚染された下水汚泥埋め立て後の周辺住民の被曝量について、政府が出した試算などをもとに判断した。
asahi.com(朝日新聞社):放射能汚染焼却灰、埋め立て基準緩和を検討 環境省 - 社会

(引用ここまで)


※2011.08.09(火)10:18追記:
関連記事「九州全域で深刻な放射能汚染が発生する懸念/@musihokori 氏による「がれき処理施設MAP」より」を掲載した。


※2011.08.10(水)02:34追記:
国会の動きの続報があった。審議は進んでいるようだ。報道から放射線量率などの具体的な規制基準が消えている。中身が分からないが「変わった」と報道されていない以上は同様の規制基準で進んでいるのだろう。

今回の続報で恐ろしいのは「同様の原発事故が発生した場合に対処するための恒久法を検討する」という部分だ。これから次々と原発事故を発生させ、際限なく放射能物質を全国津々浦々に拡散(意図的に移動)させるという前提なのだろうか。

これは「恐怖」と言う以外どう表現したら良いのか分からない。


以下、関連する報道:

(報道ここから)

東日本大震災:福島第1原発事故 汚染がれき「国が処理」 民主、特措法案まとめる
 民主党原発事故影響対策プロジェクトチーム(荒井聡座長)は3日、東京電力福島第1原発事故で放射性物質に汚染された、原発構外のがれきの処理や土壌の除染に向けた特別措置法案をまとめた。環境相が指定する「汚染廃棄物対策地域」のがれきについて処理を国に義務付け、費用を電力会社に請求できるのが柱。自民、公明両党も同日、同様の法案を公表しており、今後、修正協議を経て一本化し、今国会に議員立法として提出、早期成立を目指す。
 同法案は「特別な管理が必要な程度に汚染された恐れがある」場所を対策地域に指定し、地域内の廃棄物を国が処理すると規定。対策地域は現在の警戒区域と計画的避難区域を想定しているが、地域外のがれきでも一定以上の汚染があれば国が処理する。一方、原発構内のがれきなどは電力会社が処理する。
 土壌などについては、放射性物質に一定以上、汚染された地域を環境相が「重点調査地域」に指定し、除染実施計画に基づいて国や知事、市町村長などが除染。また、国による代行も可能とした。
 一方、自公案では汚染状況の測定や速やかな公表も国の義務と規定。民主、自公両案とも最終的な費用負担は国が必要な措置をとるとした。このほか3党とも今回の事故による健康被害への対応については別途、新法を制定する方針を示した。
 今回の事故では広範囲のがれきや土壌が汚染されたが、現行法は原発敷地外での放射性物質汚染を想定していない。このため与野党とも今回の法律とは別に、同様の原発事故が発生した場合に対処するための恒久法を検討する方針。
 環境省によると震災で発生した福島県内のがれきの推計量は228万トンだが、仮置き場へ搬入したのはこのうち39%にとどまる。【青木純、江口一、久野華代】
毎日新聞 2011年8月4日 東京朝刊
東日本大震災:福島第1原発事故 汚染がれき「国が処理」 民主、特措法案まとめる - 毎日jp(毎日新聞)

(報道ここまで)


※2011.08.10(水)03:13追記:
下記の関連記事を掲載した:
どうやって止めるか、九州全域への甚大な放射能汚染/明日2011年8月11日(木)「がれき処理法案」が衆議院を通過予定

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