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Jul 13, 2011

放射性セシウムが検出された千葉県流山市の焼却灰を北九州市のリサイクル施設がすでに受け入れ

北九州市はすでに放射性物質の脅威が身近にやって来ている。線量率で0.2μSv/hということなのでベクレル換算では数万Bq/kgくらいになるのではないだろうか。これが「人体には影響の無い数値」とは驚愕の報道だが、こんな報道が出るようでは北九州市の行政は放射能対策に関しては政府同様に信頼するに値しない

(引用ここから)

Cs検出施設の灰が北九州に
千葉県流山市の焼却施設で一般ごみを燃やした灰から基準を上回る放射性物質が検出された問題で、北九州市のリサイクル会社が先月の半ばまでこの焼却施設から灰を受け入れていたことがわかりました。会社側の検査では灰の放射線量は人体に影響の無い数値を示しているということです。
この問題は、千葉県流山市にあるごみの焼却施設で一般ごみを燃やした灰を今月5日に調べたところ、国の基準のおよそ3点5倍にあたる放射性セシウムが検出されたものです。
北九州市の発表によりますと、北九州市戸畑区にあるリサイクル会社は、4年前からこの焼却施設の灰を受け入れ、亜鉛などの金属を取り出す事業を行ってきましたが、問題が発覚する前の先月13日を最後に灰は受け入れていないということです。
北九州市によりますと、会社側が、先月13日分の灰を検査したところ、1時間あたりの放射線量は0点2マイクロシーベルトで、人体には影響の無い数値を示したということです。
この会社では震災の発生から先月までに、あわせて117トンあまりの灰を問題の焼却施設から受け入れたということで、今後、専門の検査機関に依頼してより詳細な検査を行うことにしています。
07月13日 19時29分
Cs検出施設の灰が北九州に - NHK北九州のニュース

(引用ここまで)

※2011.07.13(水)21:35追記:
関連情報を探したところ、同じ焼却灰を秋田県大館市でも受け入れていたとの報道があった。報道によると問題の焼却灰の放射線量は28,100Bq/kgということなので、北九州市で測定された線量率で0.2μSv/hという情報は妥当な範囲だろう。

大館市のケースは早々に「秋田の汚染焼却灰、千葉・流山市に戻す方針」と報道されており、今日になってやっと受入の事実が報道された北九州市より何手も先を行っている。今後、北九州市がどのような対応を取るか注意が必要だ。

以下、関連ニュース4件を引用する:

(引用ここから)

【放射能漏れ】
セシウム含む焼却灰が秋田県に JR駅で放射線量測定
2011.7.12 11:54
 秋田県などは12日、千葉県流山市のごみ焼却処理施設で1キログラム当たり8千ベクレルの基準値を上回る2万8100ベクレルの放射性セシウムが検出された焼却灰30トンが、最終処分のため秋田県大館市に搬入されたと明らかにした。
 焼却灰は貨物列車でJR大館駅に搬入。県は駅周辺の空間放射線量を測定し、今後の対応を検討する。
 秋田県などによると、焼却灰は9日、流山市から委託を受けている大館市の民間廃棄物処理場に向けて搬出された。大館市は11日に流山市から「焼却灰から基準値を超えるセシウムが検出された」と連絡を受けたとしている。
【放射能漏れ】セシウム含む焼却灰が秋田県に JR駅で放射線量測定 - MSN産経ニュース


秋田のニュース:社会・事件
流山の焼却灰、放射線量は通常の15倍 県が大館駅などで調査
大館駅で焼却灰を積んだコンテナの周辺放射線量を測定する県の担当者
 千葉県流山市のごみ焼却施設から本県に運ばれた焼却灰に国の基準の約3・5倍の放射性セシウムが含まれていた問題で、県は12日、焼却灰を積んだコンテナがある秋田市のJR秋田貨物駅や大館駅で空間放射線量を調査した。コンテナから1メートル地点ではともに毎時1・30〜1・33マイクロシーベルトと、本県の通常レベルの約15倍を観測。しかし6〜15メートル地点で通常レベルだったため、県環境整備課は「住民生活には問題ない」としている。
 同課によると、本県に運ばれたのは1キロ当たり2万8100ベクレルのセシウムを含む焼却灰約28トン。6、8、9日にコンテナ各1台が流山市から搬出され、DOWAグループのエコシステム秋田(大館市)が薬剤処理、関連事業所のエコシステム花岡(同市)と、グリーンフィル小坂(小坂町)で埋め立て予定だった。
 コンテナ3台は現在、大館駅構内に保管。同グループは今後、流山市へ返却する。
 福島第1原発事故後、エコシステム秋田は流山市から焼却灰計207トンを受け入れ、同社とグリーンフィル小坂で埋め立て処理。県は12日、3社の施設周辺の毎時空間放射線量も調査。いずれも通常レベルだった。
 既に埋め立てした分は県と大館市、小坂町、DOWAグループが今後の管理方法を協議する。埋め立て量は同グループが調査中。
(2011/07/12 23:39 更新)
流山の焼却灰、放射線量は通常の15倍 県が大館駅などで調査|さきがけonTheWeb


【秋田】千葉・流山のセシウム焼却灰、運び込まれる
千葉県流山市から運ばれてきた焼却灰が入ったコンテナ近くで空間放射線量を測る県職員(12日、JR大館駅で) 千葉県流山市の一般ごみ焼却場から出た灰から、環境省の基準値の約3・5倍にあたる放射性セシウムが検出された問題で、秋田県内でこの焼却灰を最終処分するため、貨物列車で秋田市と大館市まで運ばれていたことが12日、わかった。
 この焼却灰は流山市に返送することになったが、東日本大震災以降、これとは別に同じ焼却場の焼却灰約179トンが、20回にわたって運び込まれ、既に大館市と小坂町で埋め立て処理されていることもわかった。県が12日、灰の処理施設の敷地内で空間放射線量を調べたところ、異常値は出なかった。
 県などによると、流山市の灰から検出された放射性セシウムは、1キロ・グラム当たり2万8100ベクレル。環境省は、8000ベクレル超の放射性セシウムが検出された場合、埋め立て処分せずに一時保管するよう通知している。同市は今月6~9日、3回に分けて計約28トンを県内に輸送したが、基準値を超えていたことがわかり、灰が入ったコンテナは止められた。
 県が12日、このコンテナ近くの空間放射線量を測ったところ、1時間当たり0・83~1・33マイクロ・シーベルトと、秋田市の通常レベル(0・022~0・086マイクロ・シーベルト)を超えた。
 一方、流山市の同じ焼却場から出た灰約179トンは、中間処理場「エコシステム秋田」(大館市)を経て、いずれも最終処分場の「エコシステム花岡」(同)と、「グリーンフィル小坂」(小坂町)に埋められていた。県は12日、非鉄金属大手DOWA(ドウワ)ホールディングス傘下のこれら3施設の敷地内6地点で調査。空間放射線量は、1時間当たり0・03~0・05マイクロ・シーベルトで、秋田市の通常レベル(0・022~0・086マイクロ・シーベルト)の範囲内だった。
 一方、大館市は12日、「市放射能汚染廃棄物対策本部」を設置。小畑元市長が記者会見し、「今後、市に持ち込まれる廃棄物は、(処分場などから)灰のサンプリングのデータを送ってもらい、安全性が確認できない限り一切受け入れない」と語った。既に埋却された灰の扱いについては、県などと協議するという。
 環境省廃棄物対策課は読売新聞の取材に対し、「きちんとした管理の下で埋却されているのなら、掘り起こすだけ環境リスクを上げることにつながりかねない。現状では空間放射線量や(埋却地から出る)浸出水の検査を続け、結果に応じて対応を考えるよう指導したい」としている。
(2011年7月13日 読売新聞)
【秋田】千葉・流山のセシウム焼却灰、運び込まれる サプライズ47 地域 YOMIURI ONLINE(読売新聞)


秋田の汚染焼却灰、千葉・流山市に戻す方針
2011.7.12 23:43
 千葉県流山市のごみ焼却施設から、1キログラム当たり2万8100ベクレルの放射性セシウムが検出された焼却灰が、秋田県大館市に搬入されていた問題で、流山市は12日、大館市に運ばれた計約27トンを流山市に戻すことを明らかにした。
 流山市によると、6、8、9日の3日間分、それぞれ約9トンが貨物列車で大館市内に運ばれ、民間処理場で処分されるはずだった。
【放射能漏れ】秋田の汚染焼却灰、千葉・流山市に戻す方針 - MSN産経ニュース

(引用ここまで)


※2011.07.13(水)23:25追記:
NHK報道にあった「(焼却灰から)亜鉛などの金属を取り出す事業」について調べてみたところ「塩化揮発法」という技術が見つかった:
>塩化揮発法は酸化鉄主体の粉状物質に塩化カルシウム液を混合してペレット状にした上で高温焼成します。
>プロセスは造粒工程,塩化揮発焼成工程とガス洗浄工程及び液処理工程の四工程から構成されています。
光和精鉱株式会社_塩化揮発法の実例

これは「再資源化を図りつつゼロエミッションを達成し、廃棄物の二次公害を防止」(光和精鉱株式会社_塩化揮発法)するという優れた技術のようだ。こういう企業が北九州市にあることは大変に誇らしいことで、さすが「世界有数の環境都市」「奇跡の環境都市」と呼ばれるだけの事はある。
絶望的な公害のまちに星が降り注いだ日 奇跡の環境都市、北九州の半世紀(前篇) 特集 新都市宣言 JBpress(日本ビジネスプレス)

なお余談だが、この企業は「放射線障害防止法の対象事業所」(文部科学省HP)にもなっているようで、放射能対策にも詳しいようだ。

※2011.07.14(木)08:05追記:
北九州市のリサイクル施設が千葉県流山市から受け入れた焼却灰の放射線量率について、2011.07.13(水)NHK報道によると、北九州市は「1時間あたりの放射線量は0点2マイクロシーベルトで、人体には影響の無い数値」との判断を示している。しかし、この放射線量率は、原子力安全委員会が示しているクリアランスレベル(自然界の放射線レベルに比較して十分小さく、また、人の健康に対するリスクが無視できる)である10μSv/年(0.01mSv/年)の175倍を超える値であり、行政機関である北九州市の判断としては明らかに間違っている(感覚が麻痺している)。北九州市はこれに関し速やかに再検討するとともに、報道された判断を訂正しなければならない。

放射線量率の変換に用いた計算シート(xlsファイル、38kB)

クリアランスレベル
>国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告等に基づいて、クリアランスされた物による線量のめやす値を、自然界の放射線レベルに比較して十分小さく、また、人の健康に対するリスクが無視できるものとして、10μSv/年(0.01mSv/年)に設定しています。
放射性廃棄物関連 -クリアランスレベルについて-(原子力安全委員会ホームページ)

※2011.07.14(木)08:25追記:
さきほど(08:15)、北九州市環境局循環社会推進部循環社会推進課のメールフォームから下記の問合せを送信した:

(送信ここから)

件名
北九州市のリサイクル施設が千葉県流山市から受け入れた焼却灰の放射線量率について

内容
北九州市のリサイクル施設が千葉県流山市から受け入れた焼却灰の放射線量率について、2011.07.13(水)NHK報道によると、北九州市は「1時間あたりの放射線量は0点2マイクロシーベルトで、人体には影響の無い数値」との判断を示していらっしゃるようです。しかし、この放射線量率は、原子力安全委員会が示しているクリアランスレベル(自然界の放射線レベルに比較して十分小さく、また、人の健康に対するリスクが無視できる)である10μSv/年(0.01mSv/年)の175倍を超える値であり、行政機関である北九州市の判断としては明らかに間違っています(感覚が麻痺している)。北九州市はこれに関すし速やかに再検討するとともに、報道された判断を訂正しなければならないと考えます。

詳細について下記の個人ブログで公開しています。放射線率の変換に用いた計算シートもここで公開しています:

放射性セシウムが検出された千葉県流山市の焼却灰を北九州市のリサイクル施設がすでに受け入れ
http://techpr.cocolog-nifty.com/nakamura/2011/07/post-2ee3.html

ご参照の上、速やかにご検討いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

(送信ここまで)

さて、問い合わせてはみたものの、実のところ本件は根が深そうなので、そう簡単に適切な方向には動かないと思う。大変残念ながら、北九州市から真っ当な回答が来ることは全く期待していない。変化があれば追記する。

※2011.07.14(木)08:57追記:
追記の記述および計算シートに一部誤りがあったため訂正(エクセルファイルは差替え)した。現在までにエクセルシートをダウンロードされた方は再度ダウンロードし直して欲しい。
訂正内容:
・○「放射線量率」 ← ×「放射線率」
・○「μSv/year」 ← ×「μSv/h」
・○「関し」 ← ×「関すし」

※2011.07.14(木)09:50追記:
計算シートの注釈番号(※1と※2)がずれていたので訂正して差替えた。現在までにエクセルシートをダウンロードされた方は再度ダウンロードし直して欲しい。

※2011.07.14(木)10:00追記:
NHK報道「Cs検出施設の灰が北九州に - NHK北九州のニュース」が削除されている(Googleキャッシュはまだ見えている)。

※2011.07.14(木)10:10追記:
NHK報道は記事が更新されてリンクが変わっていたようだ。以下、更新された記事を引用する:

(引用ここから)

Cs検出施設の灰が北九州に
千葉県流山市の焼却施設で一般ごみを燃やした灰から基準を上回る放射性物質が検出された問題で、北九州市のリサイクル会社が先月の半ばまでこの焼却施設から灰を受け入れていたことがわかりました。会社側の検査では灰の放射線量は人体に影響の無い数値を示しているということです。
この問題は、千葉県流山市にあるごみの焼却施設で一般ごみを燃やした灰を今月5日に調べたところ、国の基準のおよそ3点5倍にあたる放射性セシウムが検出されたものです。
北九州市の発表によりますと、北九州市戸畑区にあるリサイクル会社は、4年前からこの焼却施設の灰を受け入れ、亜鉛などの金属を取り出す事業を行ってきましたが、問題が発覚する前の先月13日を最後に灰は受け入れていないということです。
北九州市によりますと、会社側が、先月13日分の灰を検査したところ、1時間あたりの放射線量は0点2マイクロシーベルトで、人体には影響の無い数値を示したということです。
この会社では震災の発生から先月までに、あわせて117トンあまりの灰を問題の焼却施設から受け入れたということで、今後、専門の検査機関に依頼してより詳細な検査を行うことにしています。
07月14日 08時36分
Cs検出施設の灰が北九州に - NHK北九州のニュース

(引用ここまで)

※2011.07.14(木)12:10追記:
NHK報道の記事へのリンクが変わる前後の記事を比較してみたが、変わったのは末尾の掲載日時だけだ。普段から注意して見ていなかったので分からないが、いつも日付が変わるごとにリンクを貼り直しているのだろうか?

以下、変更部分を比較しておく:
・昨夜のリンクと掲載日時
 http://www.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/5024179321.html
 07月13日 19時29分 ※リンク切れ→Googleキャッシュ
・今朝のリンクと掲載日時:
 http://www.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/5024179322.html
 07月14日 08時36分 ※念のため魚拓

※2011.07.14(木)13:05追記:
やっと北九州市が受け入れ停止を「指導する」という対応を出したが、いまごろそんな「パフォーマンス」をやっている場合ではない。受入からの時間経過を考えると、大館市のように既に大部分の焼却灰が処理済み・埋立済みとなっているはずだ
□処理過程で出た廃液等はどうなっているの?
□抽出した亜鉛等の製品の汚染状況は?
□それらの製品の流通先は?
□作業者の被曝は?
などなど、迅速に動くべきテーマが山積みだ。残念ながら北九州市の対応は完全に後手になっている。

以下、報道の引用:

(引用ここから)

東日本大震災:焼却灰から放射性セシウム検出 北九州市、受け入れ停止指導 /福岡
 北九州市は13日、千葉県流山市のごみ焼却施設で発生した焼却灰から1キロ当たり2万8100ベクレルの放射性セシウムが検出されたため、同市からリサイクル用の灰を受け入れている戸畑区の廃棄物処理業「光和精鉱」に対し、受け入れ停止を指導したと発表した。市循環社会推進課によると、光和精鉱の工場内にある灰の処理過程で出るかすを調べた結果、放射線量は0・2マイクロシーベルトで、人体には影響ないレベルという。
 流山市は11日、環境省の要請を受けた調査で高濃度の放射性物質を検出したと公表。東京電力福島第1原発事故の影響とみられる。調査結果について北九州市には連絡がなかったため、市は近く流山市に対し、適切な情報提供と、受け入れ再開には改めて協議することを申し入れる。
 原発事故以降、同社が流山市から灰を受け入れたのは6月13日までに11回、計約118トン。処理途中のかすについては再度、九州環境管理協会(福岡市)に放射線量測定を依頼する。同社は全国8自治体のごみ焼却施設の排ガスから分離したすす状の灰を受け入れ、銅や鉛などの非鉄金属を回収し、かすは製鉄用原料にしている。【仙石恭】
〔北九州版〕
毎日新聞 2011年7月14日 地方版
東日本大震災:焼却灰から放射性セシウム検出 北九州市、受け入れ停止指導 /福岡 - 毎日jp(毎日新聞)

(引用ここまで)

※2011.07.14(木)14:45追記:
さきほど追記したNHK報道のリンクが切れている。今度はGoogleキャッシュも無い。先ほどの念のため取った魚拓しか見る事が出来ない。NHKニュースは普段からこんな感じの運用ですぐリンク切れになってしまうようだ。

※2011.07.14(木)15:05追記:
NHK報道のリンクが切れたため、「北九州市」について言及している報道は上記の毎日新聞の記事1件だけになってしまった。色々検索してみたが本件は(秋田県のものも含めて)報道が少な過ぎる。そういえば秋田県の報道では焼却灰を受け入れた事業者名を公開しているのに北九州市の報道では事業者名が伏せられてる(未だにどこからも報道が無い!)。これは色々な意味で非常にまずい秋田県小坂町の報道が1件見つかった。以下に引用する:

(引用ここから)

社会
ごみの焼却灰から国の基準超える放射性物質
(秋田県)
千葉県松戸市から小坂町に運ばれたごみの焼却灰から、国の暫定基準の1点3倍の放射性セシウムが検出されていたことが、松戸市への取材でわかりました。既に埋め立てられたものと見られ、小坂町では周辺の放射線量の調査を続ける考えです。
千葉県松戸市の焼却灰は、小坂町の最終処理施設に運ばれて埋め立て処分されています。松戸市が7月4日に焼却灰を検査した結果、国の暫定基準の1点3倍の、1キログラム当たり1万500ベクレルの放射性セシウムが検出されました。この焼却灰は小坂町に運ばれて、すでに埋め立て処分されたものとみられ、小坂町では、周辺の放射線量の測定を継続する事にしています。また、小坂町は、千葉県内の搬出元に対して、今後、放射性物質の濃度の測定結果は速やかに報告するよう通知した他、地元の業者には、測定結果が出ていないものと、国の基準を上回った焼却灰は受け入れないよう要請しました。一方、県によりますと、県外のゴミ処理施設の焼却灰を積み込んだコンテナが新たに15個、JR大館駅構内に保管されている事が分かり、14日午後、周辺の放射線量を測定する事にしています。
[ 7/14 11:51 秋田放送]
ごみの焼却灰から国の基準超える放射性物質 NNNニュース

(引用ここまで)

※2011.07.14(木)15:42追記:
読売新聞から続報が出ていた。大館市と小坂町は「埋却場所の真上の空間放射線量を調べることを決めた」ということで、北九州市の対応のはるか先を行っている。いまだに事業者名すら公開しない北九州市の対応は注目に値する。

以下、記事を引用する:

(引用ここから)

大館、小坂の処分場、放射線調査へ
 千葉県流山市の一般ごみ焼却場から出た灰から、環境省基準の約3・5倍にあたる放射性セシウムが検出された問題で、大館市と小坂町は13日、同じ焼却場から出た焼却灰約179トンが埋め立て処分された両市町の最終処分場で、近く埋却場所の真上の空間放射線量を調べることを決めた。両市町は、調査結果を基に今後の対応を検討する。
 県などによると、東日本大震災後、この焼却場から20回にわたって焼却灰が県内に運び込まれ、大館市の最終処分場「エコシステム花岡」と、小坂町の同「グリーンフィル小坂」に埋められた。この灰が放射性物質を含んでいたかどうかは不明で、県が12日、両処分場の敷地内の境界線近くで空間放射線量を調べたが、異常はなかった。
 大館市は13日、「市放射能汚染廃棄物対策本部会議」を開き、より詳細なデータが必要と判断。処分場の協力を得て、埋却場所の真上で調べることにした。この灰が埋められている間は、処分場付近の民家や田畑などで空間放射線量を定点観測することも決めた。
 小坂町も13日、全課長らを集めた連絡会議を開き、県に協力を求めたうえで、同様に調べることを決めた。
 一方、両処分場の親会社である「DOWA(ドウワ)エコシステム」(東京都)の担当者が13日、県と両市町をそれぞれ訪問し、経緯を説明するなどした。
 県などによると、埋却処分するため、流山市の焼却場から運ばれてきて、現在、JR大館駅構内で留め置かれている約28トンの灰について、担当者は、DOWAグループの車両で、14日に流山市に返送することを伝えた。
 また、今後、最終処分場などで、空間放射線量や、処分場からの浸出水の放射性物質濃度を継続的に調べる意向を示し、「責任を持って対応に当たっていく」と述べたという。
(2011年7月14日 読売新聞)
大館、小坂の処分場、放射線調査へ 秋田 地域 YOMIURI ONLINE(読売新聞)

(引用ここまで)

※2011.07.14(木)16:00追記:
事件の発端を示すと思われる7/11(月)付けNHK報道のGoogleキャッシュが残っていた。本件は報道数が少ないため確信はないが、時系列から考えると、流山市の焼却灰から放射性物質が含まれていることを最初に報道したのはこれではないかと思う。

以下、NHK報道の引用:

(引用ここから)

焼却灰に最高値の放射性物質
千葉県柏市のごみの焼却施設で、一般ごみを燃やした灰からおよそ7万ベクレルの放射性物質が検出されました。
環境省によりますと、これまでに一般ごみの焼却灰から検出された値としては最も高いということです。
柏市によりますと、柏市南増尾にあるごみの焼却施設「柏市第二清掃工場」で、家庭から出た一般ごみを燃やした灰を先月24日から3回にわたって調べたところ、最高で1キログラムあたり7万800ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
これは国が通常の埋め立て処分ができるとした基準の1キログラムあたり8000ベクレルの9倍近くに上り、市は施設内で一時保管する措置を取りました。
市によりますと、この施設では灰を高温で溶かし、さらに固める作業を行っているということで、放射性物質が凝縮され濃度が高くなったのではないかとみています。このほか、柏市にあるもう一つの焼却施設や最終処分場に持ち込まれた灰からも、基準を超える放射性セシウムが検出されたということです。
記者会見した柏市の秋山浩保市長は、「放射性物質を含んだ一般ごみの処理方法を早くつくるよう国に要望したい」と述べました。
環境省によりますと、これまでに一般ごみの焼却灰からは東京・江戸川区と千葉県印西市でも基準を超える放射性セシウムが検出されていますが、今回の柏市のおよそ7万ベクレルが最も高い値だということです。
一方、千葉県流山市のごみの焼却施設では、一般ごみを燃やした灰から通常の埋め立て処分ができる基準のおよそ3.5倍のおよそ2万8千ベクレルの放射性物質が検出され、市では、施設内で一時保管する措置を取りました。
流山市によりますと流山市下花輪にあるごみの焼却施設で一般ごみを燃やした灰を今月5日に調べたところ、1キログラムあたり2万8100ベクレルの放射性セシウムが検出されました。
通常の埋め立て処分ができる基準の1キログラムあたり8000ベクレルのおよそ3.5倍に上り、市では、施設内で一時保管する措置を取りました。
この施設では、一般ごみの焼却灰から検出された値としては最も高いおよそ7万ベクレルの放射性物質が検出された千葉県柏市の「柏市第二清掃工場」と同じように灰を高温で溶かす作業を行っているということで、流山市では、放射性物質が凝縮されて濃度が高くなったのではないかとみています。
07月11日 18時07分
焼却灰に最高値の放射性物質 - NHK首都圏のニュース ※リンク切れ→Googleキャッシュ

(引用ここまで)

※2011.07.14(木)16:22追記:
落ち着いて読み直してみると、既に紹介した毎日新聞の報道に「戸畑区の廃棄物処理業「光和精鉱」」と事業者名が記載されていた。下記にその事業者情報を記載しておく:

(事業者情報ここから)

・商号 光和精鉱株式会社
・主要取引先 新日本製鐵、DOWA、旭化成、トヨタ自動車、武田薬品工業、東芝、日本電気、三井化学、三菱化学、等各社
・本社
 福岡県北九州市戸畑区大字中原46-93
 TEL 093-872-5155(代) FAX 093-882-3500
・戸畑製造所
 福岡県北九州市戸畑区大字中原46-93
 TEL 093-872-5157 FAX 093-873-1030
・株主
 新日本製鐵(株)…50%
 DOWAエコシステム(株)…50%
・代表者 代表取締役社長 古田 雅一

※公式ホームページ「光和精鉱株式会社_会社概要」から抜粋

(事業者情報ここまで)

※2011.07.15(金)06:50追記:
環境省が焼却灰の管理基準を緩和し、1kgあたり10万ベクレル以下まで埋め立て可能とする方向だ。今回、流山市の焼却灰が1キログラムあたり2万8千ベクレルだったので、新基準であれば余裕で埋め立て可能となる。これで政府は北九州市を含む全国の一連の問題を一気に解決させるようだ。

1kgあたり10万ベクレルは単位換算すると 1.0×10^8[Bq/ton] となるが、極低レベル放射性廃棄物の 1.0×10^10[Bq/ton](ベータ・ガンマ核種)と 比較して100分の1だ。
原子力-放射性廃棄物の処理処分 解説書 原子力、放射線、エネルギーと環境のことが学べるあとみん

以下、関連報道3件を引用する:

(引用ここから)

放射性物質:焼却灰 10万ベクレル以下なら埋め立て検討
 環境省は14日、福島県内の放射性物質に汚染されたがれきの焼却後の処理について、放射線を遮蔽(しゃへい)して一時保管するよう要請していた汚染濃度の高い焼却灰のうち、放射性セシウムが1キロあたり10万ベクレル以下なら埋め立て処分を認める方向で検討を始めたことを明らかにした。これまでは同8000ベクレル以下の場合に埋め立てを認めていた。同日、開かれた安全性検討会で議論されたが、「基準」が緩和された格好となるため、住民の理解を得ることが課題となりそうだ。
 汚染がれきは、周辺住民の被ばく線量を年10マイクロシーベルト以下に抑えることを前提に処理方針を検討しており、放射性物質が濃縮される焼却灰の扱いが問題となっていた。
 同省は同10万ベクレル以下なら、排水処理を徹底する管理型処分場や屋根付きでコンクリート製の遮断型処分場への埋め立てを認める方向で1、2カ月後をめどに結論を出す方針。
 一方、排ガス用のフィルターがついていないタイプの既存施設でも汚染がれきの焼却に問題がないことが報告された。ほぼ全ての焼却場で処理が可能になるという。【江口一】
毎日新聞 2011年7月14日 20時53分(最終更新 7月14日 21時49分)
放射性物質:焼却灰 10万ベクレル以下なら埋め立て検討 - 毎日jp(毎日新聞)


10万ベクレルまで大幅引き上げ=福島の放射性がれき埋め立て基準-環境省
 環境省は14日、福島第1原発事故で放射性物質に汚染された恐れのある福島県内のがれきの焼却灰について、一般の最終処分場での埋め立てを認める放射性セシウム濃度の基準を、現在の1キロ当たり8000ベクレル以下から10万ベクレル以下まで引き上げる検討を始めた。同省の有識者会議で、地下水への汚染防止策を施すことなどで、安全に埋め立てができる条件を整理する。
 同省は先月、8000ベクレル以下なら埋め立てを認め、このレベルを超えると処分場に一時保管する方針を示した。ただ、東京都や千葉県の一般ごみから、8000ベクレルを超える焼却灰が相次ぎ見つかっていることなどから、一時保管後の処分方法の検討を急ぐことにした。(2011/07/14-21:00)

時事ドットコム:10万ベクレルまで大幅引き上げ=福島の放射性がれき埋め立て基準-環境省


2011年7月14日22時57分
放射能汚染焼却灰、埋め立て基準緩和を検討 環境省
 環境省は14日、放射能に汚染された福島県内のがれきの処理方針を緩和する方向で検討を始めた。現在は、焼却灰に含まれる放射性セシウムが、1キログラム当たり8千ベクレル以下の場合だけに最終処分場での埋め立てを認めているが、10万ベクレル以下なら埋め立てられるようにする。
 同省は「10万ベクレル以下なら安全性は高く、有識者の意見を参考に早期に結論を出す」としている。同時に、周辺住民の年間被曝(ひばく)量が10マイクロシーベルトを下回るような対策も検討する。これまで8千ベクレルを超えた場合は、最終処分場などでの一時保管を求めてきたが、放射能に汚染された下水汚泥埋め立て後の周辺住民の被曝量について、政府が出した試算などをもとに判断した。
asahi.com(朝日新聞社):放射能汚染焼却灰、埋め立て基準緩和を検討 環境省 - 社会

(引用ここまで)


※2011.07.16(土)02:32追記:
関連記事「北九州市内で最近になって鼻血が多いお子さんがいたら今すぐ詳細な記録を残して欲しい」を掲載した。

※2011.07.21(木)10:27追記:
関連記事「「環境首都」を目指すがゆえに「放射能対策」が後手に回る北九州市のジレンマ」を掲載した。同記事でも言及しているが、大変残念ながら、先週(7/14)北九州市に出した問い合わせに対して、現時点までに何の回答も得られていない。

※2011.07.31(日)15:34追記:
関連記事:「北九州市が流山市から受け入れた焼却灰に含まれる放射性物質の98.8%は流出済みと推定/関門海峡は「死の海」、戸畑の空は「死の空」か」を掲載した。

※2011.08.08(月)07:53追記:
関連記事「山口県の対応を問い合わせ:北九州市の汚染焼却灰から放射性物質が流失した事件で(ブログ読者から頂いたメールより)」を掲載した。また、この関連記事に掲げた図を参考のためこちらにも掲載する

参考:
光和精鉱株式会社・戸畑製造所の所在地図(同社ホームページより)



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Comments

あー、何やってるんだろう我が福岡県。
早く送り返そうよ。weep

Posted by: | Jul 14, 2011 at 10:23 AM

コメントありがとうございます。

大館市は一部を送り返すようですが、既に処理済みで埋め立ててしまった分はそのままのようです。北九州市がどう対応するか注意が必要です。

なお、回答しづらいので、次回コメントされる時は名前欄に何かご記入ください。

Posted by: 中村友一 | Jul 14, 2011 at 12:14 PM

この記事が無ければ知らないまま過ごしていました。
ありがとうございます。
送り返すよう問合せしてみます。

Posted by: fei | Jul 14, 2011 at 05:04 PM

fei さん、コメントありがとうございます。

送り返すのは当然として、まずは正確な情報公開が行われるかどうかが最大の懸案だと考えています。

焼却灰の処理状況、処理過程で出たであろう廃液等を海に流したりしていないか、埋め立ててしまっているならその埋立地の状況、などなど、これまでの経緯を考えると素直に公開するとは限りませんから。

今は北九州市の対応に注視したいと思います。

Posted by: 中村友一 | Jul 14, 2011 at 05:14 PM

中村友一さんの鋭い視点敬服します。北九州市持ち込み飛灰は既に処理されてた残渣の数値。他市の飛灰と一所に処理されて、何百倍にも薄まっている。飛灰処理フローみると洗浄工程がある。洗い水は放流されているので海に流れているとみるのは自然。濃度の濃いものでも土砂など混ぜて薄めたら、減るのは当たり前。濃度いくらの飛灰が北九州市に入ってきたの不明であるが、秋田県の高い数値並みのものが光和精鉱に入ったと仮定したら、どれだけ薄まったのか放流されたのか理論値から逆算すればよい。公害規制は総量規制で絶対量で管理しているのは、薄めて放散放流させないためである。秋田県も他の廃棄物と埋め立てたら薄まって基準値以下となっていたとするならばそれでよしなのか。
行政報道は都合の悪い情報は公開しないものです。

Posted by: オアシス | Jul 16, 2011 at 12:57 AM

オアシス さん、コメントありがとうございます。

ご指摘の件、ごもっともです。本件は色々な意味で根が深いのです。残念ながら、現時点では私の見通しは非常に絶望的です。

記事末尾に追記しています通り、関連記事を掲載しました。こちらもご覧ください。

Posted by: 中村友一 | Jul 16, 2011 at 02:41 AM

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