【文部科学省のアリバイ工作?】フジテレビニュースJAPANのVTRブラックアウト事件で途切れた部分を放送(2011.05.27(金))
一昨日(5/26)の放送でブラックアウトした部分が昨日(5/27)の放送で流されたようだ。フジテレビの公式ホームページに詳細記事と動画が掲載されていた。
以下、昨日と同様、当該映像の画面キャプチャから事件の検証を試みる。
(冒頭、文科省発表(リード)に続き、“除染プロジェクト”VTRの説明)
アナウンサー「福島県の学校で子供たちが受ける放射線量について、文部科学省は今日、年間1ミリシーベルト以下を目ざすと発表しました。しかし、子供たちの行動範囲は学校をはるかに超えています。昨日の放送で途切れたVTRでは、福島市で始動した、住民が自ら除染に取り組もうというプロジェクトに密着取材していました。」
報道事故なのか、報道規制なのか、これだけでは決め手に欠き、相変わらず釈然としない。
直観的に引っ掛かるのは下記の4点だ:
1.公式ホームページを見ると5/26分では静止画の掲載なのに5/27分では動画の掲載になっている。
2.これだけ大騒ぎになった「事件」であるにもかかわらず、「昨日の放送で途切れたVTR」と述べるだけで、その経緯や理由の説明もお詫びの言葉も全く無かった。
3.5/26分は“除染プロジェクト”のVTRであったが5/27分では文部科学省が「今日」「初めて」言及した「当面、年間1mSvを目指す」をタイトルにされている。
4.学校への線量計配布が「発表を受けて」実施されたようになっているが、発表してすぐ線量計が配布できるとは思えない(不自然)。事前に相当の準備期間があったはずで、前後関係があいまい。
下表は5/26と5/27の放送内容を簡単に比較したものである:
※表はクリックすると拡大表示する。
※公式ページに記載の詳細内容から比較したものである。興味と時間のある方は下記PDFも参照されたい:
・放送内容比較(概要/2011.05.28).pdf
・放送内容比較(詳細/2011.05.28).pdf
現時点で明確に「報道規制があった」と結論を出すことはできないが、「単なる事故」と言うには不自然な点が多く、「事件」と言って良いと思う。途切れたVTRの「続き」を放送しただけではなく、文部科学省の「アリバイ工作」のために色々と追加したということではないのだろうか。
さて、ご覧の皆様のご意見はいかがだろう。
※上記の画像をキャプチャした公式ページの詳細は下記の通り:
(詳細ここから)
文科省、福島県内の学校での放射線量を年間1mSv以下目指すと発表 県が全校に線量計配布
福島県の学校で子どもたちが受ける放射線量について、文部科学省は27日、年間1ミリシーベルト以下を目指すと発表した。
しかし、子どもたちの行動範囲は、学校をはるかに超えている。
福島市内にある私立保育園では、独自に線量計を導入している。
さくら保育園の園長は「1.8(マイクロシーベルト)ぐらいですかね。きょう本当に風が強いから、かなり針の揺れがすごいですね」、「やっぱここは赤ちゃんたちまだ出れてないですね、ここには」と話した。
保育園内には、無邪気に遊ぶ子どもたちの姿があった。
こうした中、文部科学省がようやく重たい腰を上げた。
高木文科相は「当面、年間1ミリシーベルト以下を目指すと」と発表した。
文部科学省は、福島県内の学校で、子どもが1年間に浴びる放射線量について、1ミリシーベルト~20ミリシーベルトという、これまでの基準は変えないものの、初めて1ミリシーベルト以下という目標に言及した。
子どもを持つ親は「遅い対応だと思ったし、20ミリシーベルトに最初、設定する方が、変だと思います」と話した。
発表を受けて福島県では、子どもたちの放射線量のモニタリングをするため、県内の全校に線量計を配布した。
子どもを持つ親は「ただ文科省が言うのは、学校での生活の話だけなので、わたしたち、学校外の敷地外の生活をもちろんしているわけで、それについては誰も守ってはくれないのかなという、心配はまだまだあります」と話した。
福島大学の研究者らによる除染プロジェクトの調査で、通学路や公園など、子どもたちの生活環境の一部に、高い放射線量が確認された。
18日、福島市内の通学路で28マイクロシーベルト、そして公園では18.04マイクロシーベルトが観測された。
福島大学の中里見准教授は、被ばくによる、子どもの健康被害を予防する対策は、学校だけでは不十分であると指摘している。
「放射能除染・回復プロジェクト」福島大学行政政策学類・中里見 博准教授は「今まさに進行しつつある、これから出るであろう被害等へのですね、対応というのがやっぱり、最も置き去りにされている。とにかく子どものことを考えると、一番胸が痛みますね」と話した。
除染プロジェクトでは、通学路から自宅まで、地域全体の放射性物質を取り除く除染を、住民が自ら実施できる方法を、6月上旬に提案する方針。
「放射能除染・回復プロジェクト」京都精華大学(環境デザイン論)・山田国広教授は「何か自治体にしてもらおうと思うのは無理。政府にしてもらうのも無理。だから自分らでやりますという、そういうことを広げようということですけども。やろうと思えばできる」と話した。
(05/28 02:02)
FNNニュース 文科省、福島県内の学校での放射線量を年間1mSv以下目指すと発表 県が全校に線量計配布
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00200307.html
(詳細ここまで)
当該放送の番組データは下記:
(番組データここから)
5月27日放送 23:58 - 0:23 フジテレビ LIVE2011 ニュースJAPAN
(ニュース)
“除染プロジェクト”も始動 「1ミリシーベルト以下」 子供たちは福島県の学校で子どもたちが受ける放射線量について、文科省は年間1ミリシーベルト以下を目指すと発表。しかし子どもたちの行動範囲は学校をはるかに越えている。
キーワード
さくら保育園 放射能 放射能除染・回復プロジェクト 文部科学省 田村市 福島市 線量計 高木義明
LIVE2011 ニュースJAPAN|フジテレビ|2011-05-27(金)2358 TVでた蔵
http://datazoo.jp/tv/LIVE2011+%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9JAPAN/488498
(番組データここまで)
なお、下記でも当該放送の映像を掲載している:
(映像情報ここから)
mmng000 さんが 2011/05/27 にアップロード
先にアップした【ニュースJAPAN放送事故?】の訂正放送分(フジテレビ/ニュースJAPAN:2011年5月27日放送)です。前日に放送が途切れた部分を流してくれ-ました。但し、放送が途切れた原因について説明は無く、FNNのwebサイト→http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00200232.html
にテキスト化されている『今回の調査で、通学路や公園、そして自宅まで、子どもの周りには、高い放射線量が存在することが確認された。子どもたちを被ばくから守るには、ほ-かの地域へ移るのか、住んでいる場所から放射性物質を取り除く「除染」を行うか、どちらかを選択する段階になっていると、山田教授は指摘する。』という箇所はナレーション-で流れませんでした。しかしながら、きちんと放送してくれたフジテレビさんに感謝します。エンディングも大変印象的だったので、加えてみました。
YouTube - ニュースJAPAN放送事故?の訂正放送
http://www.youtube.com/watch?v=jN3Dq3NzbkA
(映像情報ここまで)
※2011.07.16(土)10:00追記:
関連記事「福島県から発表された住民向け除染マニュアル」を掲載した。
« 【放送事故?】フジテレビニュースJAPAN・福島市の「放射能除染・回復プロジェクト」ビデオ途中でブラックアウト(2011.05.26(木)放送)【報道規制?】 | Main | 東京電力はIAEAが福島第一原発を調査した際(2011.05.27)の報道配布写真を改ざんしている »
「放射能対策」カテゴリの記事
- スイス・メテオメディア社のシミュレーション画像に「カラーバー」混入(2012年08月26日)(2012.08.27)
- 肺がん症例の16%はラドンガスの可能性(カナダ保健省の研究/2012年8月17日付け「ナショナル・ポスト紙」より)(2012.08.17)
- チェルノブイリ由来か?日食プレミアムピュアオートミールから1キログラム当たり7ベクレルのセシウム137を検出(2012年8月1日/香港食物環境衛生署食物安全センター)(2012.08.02)
- 警告:明後日2012年5月23日(水)未明に放射能が九州北部に到達の恐れ(2012.05.21)
- 北九州市長・北橋健治様:出席督促書に不服です/家庭での内部被曝を放置して「食育」を主張する教育委員会から2回目の出席督促書(2012年03月13日付け)(2012.03.15)
The comments to this entry are closed.
Comments