デザインとは何か?
今日の午後、戸畑で開催された北九州テクノサポートの通常総会にて、九州大学・森田昌嗣教授の講演「産学連携におけるデザイン活用」を聴いた。森田先生はパブリックデザイン・都市環境設計が専門で、産業におけるデザインのあり方を、グッドデザインやユニバーサルデザインなどの具体的事例を数多く列挙しながら解説し、大変興味深かった。
D.A.ノーマンの「技術の必要水準」なども出てきた。久々に「誰のためのデザイン?」を読み直してみたくなった。
講演時間の最後、質問の機会があったので、私が「デザイン」について常々疑問に感じていたことを質問した。以下、質問時のおおよそのやり取りを思い出しながら書いてみた:
私:
「日本語の『設計』を英訳すると『デザイン』ですが、森田先生のお話では教育システム・テレビ番組・リサイクルシステムなど、およそ人の営みすべてがデザインの事例になっており、なんでもありです。日本人と欧米人ではあきらかにデザインの概念が異なっているように思うのですが、森田先生の定義で、デザインとは何か、一言で説明するとどうなるでしょうか」
森田先生:
「デザインとは、物事を作り上げる構想から着地までの全てのプロセスであり、そのプロセスの見えない部分を可視化すること。欧米では政治システムもデザインするという。日本におけるデザインは色と形だけであり、その昔、欧米からデザインの概念が入った時、誤ってデザインの手段の一部だけを捉えてデザインの全てとしてしまった」
以上、詳細な表現は違っているが、だいたいこんな主旨だった。日本語では「デザイン」という単語の使われ方が大変混乱しており、すっきりしないなぁと常々感じていた。質問して少し気が晴れたが、日本語としての使われ方が欧米の概念と一致する日は来るのだろうか。まだまだ気が晴れない。
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