福岡で震度6弱!(第11報)
昨日、3/21、地震翌日に福岡市内に行った。夕方、日が傾いた頃に福岡都市高速を走りながら、慌しく沿線を観察した程度であるが、テレビなどで報道されているような被害が少しは見えた。百地浜あたりは液状化の痕跡があちこちにあり、駐車場などに泥水が滲みだしているのが分かった。まだ報道されていないようだが、下り線・荒津大橋を抜けるあたりで、路側にある鋼鉄製のつなぎ手が少しめくれ上がっているのが見えて少し心配になった(当然、公団が全線点検しているだろうが、一般に対して何らかの説明をすべきだ)。
地震発生の原因については多数の報道がなされているが、学術的な視点からは気象庁ホームページが詳細に解説している:
※平成17年(2005年)3月20日 福岡県西方沖で発生した地震(M7.0)について(http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/2005_03_20_fukuoka/index.html)
上記の中で、地震が発生した場所の状態(断層のずれの方向など)を示す手法であるCMT解析の図が出てくる。地震の専門家でないと読み解くのは難しそうだが、断層などのずれを白黒のプレートで表現しているようだ。CMTについて、下記に引用する:
※CMT情報(http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/mech/outer/cmt/cmt_kaisetsu.html)
CMTとは、セントロイド・モーメント・テンソル(Centroid Moment Tensor)の略で、観測された地震波形を最もよく説明する地震の位置(セントロイド)、規模(モーメント・マグニチュード)、及び発震機構(メカニズム)を同時に求める解析法です。この解析法は地震波形のうち、主に周期の長い成分を利用します。気象庁では、全国に約20点設置されている広帯域地震計で観測された波形を解析に使用しています。広帯域地震計は通常の地震計よりも長周期の波形を観測することができます。一般に地震の規模が大きくなればなるほど長周期の成分が多くなりますので、長周期の波が観測されないような小さな地震にはこの解析法は使えません。気象庁では日本とその周辺で発生した気象庁マグニチュード5.0以上の地震について解析を行っています。
CMTを理解するにはテンソルを理解する必要があって、これもまた数学的に厳密に説明すると大変だが、下記が分かりやすいので引用させていただく:
※MRI診断ネット(http://www.dango.ne.jp/ksmrdx/SATUQ&A.htm)
テンソルとはベクトルに作用して、その方向や大きさを規制する定数である。定数といっても立体空間では3次元の広がりを持ち、行列として表せる(大学の高等数学レベル)。簡単に説明すると、川の流れはベクトルであるが、その流れを規制する川底や堤防の形はテンソルである。水道の水はベクトルであるが、その方向を規制する水道管はテンソルである。ストローで水を吸うときストロー内の水はベクトルだが、ストローの形はテンソルである。
韓国でも広い範囲で強い地震があり、韓国としても歴史上初めて、ということだった。ニュースでは「震度5〜6」となっていた。「震度」というのは日本国内の定義だと思っていたが、海外ではどのようになっているのだろうか?
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